すべての考えを虜にする
テリー・ソマーヴィル IIコリント10:5、6 「私たちは、さまざまの思弁と、神の知識に逆らって立つあらゆる高ぶりを打ち砕き、すべてのはかりごと(考え)をとりこにしてキリストに服従させ、また、あなたがたの従順が完全になるとき、あらゆる不従順を罰する用意ができているのです。」 多くのクリスチャンは、自分の思いの中に次ぎ次ぎに浮かぶ考えに振り回されて、毎日の生活を滅茶苦茶にされています。サタンは、私たちの中におられるイエス様の働きを止めることができないことを知っています。 ですからその代わりに、私たちの人生の中に吹き込まれたうそや、過去の苦い経験、偽りの教え、習慣などを使って、サタンは私たちの考えや行動をコントロールしようとするのです。しかし私たちが、キリストの内なる自分の思いという真理をしっかりと掴むならば、自由と勝利を得ることができるます! 受動的にすべてを受け入れてしまう思い 「私が持っている否定的な考えからイエス様が解放してくださるように祈ってください。」と他のクリスチャンから私は時々頼まれます。彼らはいつも落ちこんでいて、助けを求めているのです。 そして否定的な考えを一切持たないときにだけ自分は自由なのだと思っているのです。 しかし、これは真理ではありません。勝利というのは、否定的な悪い考えが来たときに、それをどのように処理すればよいかを知っていることです。私たちは自分の思いに浮かぶ考えを受動的にすべて受け入れてはならないのです! 私たちは、すべての考えを虜にしてキリストに服従させねばなりません。 思いはどのように働くか この世は、「あなたが考えることが、即ち、あなたです。」といいます。しかしそれは真理ではありません。「あなたの考えにどう対処するかが、あなたです。」というのが真理なのです。 私たちは自分の思いに浮かぶ考えをコントロールできますか。 「はい。」でもあり、「いいえ。」でもありますね。 少しご説明しましょう。 1.私たちの思いは黒板のようなものです。 私たちは自分の考えを思いに書きつけます。計算をしたり手紙を書いたり、その他なんでも黒板に書くことができます。黒板はあなたではありません。それは、あなたが何をどのように考えるかを表すものですが、本当のあなたという存在は黒板よりもっと深いものです。 2.神もまた、私たちの思いの黒板に書かれます。 神は私たちの思いが考えと共に働くようにと造られました。私たちが救いを受けた後もそれは変わっていません。思い(mind)は考え(thoughts)を持ち、意志(will)は願望(desires)を持ち、感情(emotion)は気持ち(feelings)を持っています。しかし、神もまた、神の考えを私たちの思いに入れてくださるのです。それは神が私たちの思いに語ることができる唯一の方法です。なぜならば私たちの思いは考えによって動くからです。自分の黒板に書かれた一つの考えを見て、それが自分が考えたことでないならば、神からのものかもしれないのです。Iコリント2:16で「私たちには、キリストの心(mind)があるのです。」といっているのはこのことです。 3.サタンや悪霊も私たちの思いに考えを書くことが出来る 悪魔とかもろもろの霊もまた、この方法で人間に語りかけるのです。悪霊が人に語ることがある、ということは、多くのクリスチャンにとって受け入れ難いことのようです。しかし実際、サタンの言葉はそこら中に満ちています。自然な形で皆さんの思いに入りこんできます。皆さんはそれを読んだり、テレビで聞いたりしているのです。サタンはイエス様にさえ話しかけたではありませんか。ですからサタンがあなたの黒板に何かを書くこと自体が特別問題ではありません。あなたがそれに気がついてすぐに黒板ふきを使うことが大切なのです! アナニヤとサッピラは、サタンの声を聞いた例の一つですが、彼らは自分たちの欲のためにサタンの偽りを受け入れてしまいました。 誰が書いたかを知る Iヨハネ4:1「愛する者たち。霊だからといって、みな信じてはいけません。それらの霊が神からのものかどうかを、ためしなさい。なぜなら、にせ預言者がたくさん世に出て来たからです。」 自分では思いもつかなかったような考えが浮かんだときは、その考えがどこから来たのかを見極めねばなりません。自分の思考をチェックする3つのテスト方法を使うことができます。 1.み言葉によるテスト この考えは聖書の言葉と合っているか? 主からのものは神の言葉と常に合っていることを私たちは知っています。 私は妻を癌で亡くした一人の牧師を知っております。その牧師とは違う町に住む一人のクリスチャンの女性が、神が夫を捨ててその牧師と結婚するようにと言っていると思いました。彼女は牧師にその旨の手紙を書きましたが、内容があまりにも変なので、牧師の秘書が手紙を保管しました。ついにはその女性は、神が夫を殺せといったと言い始めました。それでこの事態が明るみに出て、その女性の牧師に報告されることになりました。 この女性は、自分の思いに浮かぶすべての考えは神からのものである、と受け取っていたのです。このようにしてサタンは人々の人生を破壊していくのです。このような場合、私たちは姦淫や殺人は罪であるという聖書の言葉でチェックしなければならないのです! それでは、聖書の中には書かれていない事柄についてはどうすればよいのでしょうか? あと2つのテスト方法があります。 2.イエスの性格に合っているかを調べるテスト このテストは非常に簡単です。あなたの思いに浮かんだ考えはイエスの性格に合っていますか? 主に栄光を帰していますか、それとも自分を高く上げようとしていますか? 強引にどうしても今やりたい、といっていますか、それともテストを受けるのを待つ忍耐がありますか? 正しくて聖いですか? もしその考えの中にイエス様の御姿を見ることが出来るならば、主からの考えだというしるしということができるでしょう。聖霊は聖い方なのですから。 3.実によるテスト 最後のテストは、「その考えは最終的にどんな実を実らせるか。」というものです。 御霊の実を実らせていますか? サタンは肉が働くようにと誘惑しますが、聖霊は御霊の実が生るようにと励ましてくださるのです。 ガラテヤ5:19-23 「肉の行ないは明白であって、次のようなものです。不品行、汚れ、好色、 偶像礼拝、魔術、敵意、争い、そねみ、憤り、党派心、分裂、分派、 ねたみ、酩酊、遊興、そういった類のものです。前にもあらかじめ言ったように、私は今もあなたがたにあらかじめ言っておきます。こんなことをしている者たちが神の国を相続することはありません。しかし、御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です。このようなものを禁ずる律法はありません。 すべてのはかりごと(考え)を虜にせよ 自分の思いに浮かんだ考えが、神からのものでないことがわかったならば、次にすることは、その考えを虜にすることです。 私たちは自分の思いをコントロールできる力を持っているのですから、その考えを拒否することができるのです。文字通り黒板消しを取り出してそれを消すのです。そして、それを書いたサタンを叱責します。こうすることによってその考えに打ち勝ちます。クリスチャンはこの真理を学ぶことによって偉大な勝利を得ることができるのです。しかしながら今までの人生経験や自分に対する、又は他人に対する、考えの故に、古い考えを捨てきることが出来ない事柄、領域が誰しもあるものです。 ある時私はナイアガラの滝に行きました。崖っぷちに近づいたときにある一つの強烈な考えが私を襲いました。「上まで登って飛び込んでしまえ。それできれいさっぱり片がつくぞ。」というものだったのです。私は後ずさりしました。そしてすぐに2つのことがはっきりわかりました。 1.この考えは私のものではない。なぜならば私は生きていたいから。 2.これはサタンからの考えである。なぜならばサタンは私を殺したいから。 一体何が起こったのでしょうか。それは明瞭でした。自殺の悪霊どもが奈落の淵の入り口で待ち構えているのです。悪霊どもはそこに来る人ごとに死への誘いをかけて、一人でも落ち込んでいる人を見つけて自殺させようとしているのです。私に声をかけたのは彼らの大きな間違いでした。私はサタンを激しく叱責して、事は終わりました。 この出来事から一つの重要なポイントを学ぶことができます。サタンは私たちの人生と共鳴することを話そうとしているのです。 彼は私たち自身の中にある願望をたくみに使って誘惑してきます。私たちの中に深く根をおろしている領域を探り出して、それを餌に使い、私たちがサタンの考えを受け入れて従っていくようにしむけるのです。 ヤコブ1:14 「人はそれぞれ自分の欲に引かれ、おびき寄せられて、誘惑されるのです。」 音と共鳴 私は長年いろんなバンドでエレキ・ギターを弾いていましたが、そこで共鳴という現象を学びました。たとえば、「E」のコードが空中で大きく響いていると、私の持っているギターの「E」の弦が、私が全く触れていないのに振動し始めるのです。それが共鳴作用です。ギタリストはそれを利用して演奏することを学びます。 これは私たちのたましいの中で起こることを説明するのに、とても役にたちます。私たちのたましいの中に「E」 があると、周りで「E」 の音が起こる度にそれと共鳴したいとたましいは願うのです。もし私の心に鬱が根づいていると、まわりでなにか憂鬱になるようなことが起こると、私のたましいの中の欝が共鳴をはじめます。クリスチャンであっても欝になってしまうのです。それが起こったときには、私は共鳴する自分のたましいを取り扱い、その考えを虜にしなければなりません。ギターの、そしてたましいの、共鳴を止める方法は3つあります。3つとも効果がありますが、最後のものが一番よい方法です。 1.音の源を止める、即ち、サタンを縛る もし空中のEの音を止めることができれば、私のギターのEの弦の振動は止まります。音の源がなくなるからからです。霊的に言えば、これはサタンを叱責するということです。サタンは去っていくので私は平安をとりもどしますが、でもそれはサタンがもどってくるまでの間だけです。問題は空中に音がする度に私は共鳴してしまうということです。多くのクリスチャンはこのレベルで生きていて、自分の感情の起伏を回りの状況の所為にするのです。彼らは自分のたましいの中にある「E」をそのままにしておくのです。すべての問題は埋もれたままにおかれ、都合の悪いときに出てきてしまいます。 現在の教会はこのレベルにとどまっていて、それは非常に残念なことです。クリスチャンの多くは、環境が整えられた教会の中(温室キリスト教とでもいいましょうか)だけが勝利を得られる場所だと感じています。彼らは教会やワーシップがどれだけ素晴らしいか、ということに拠り所を求め、自分により快適な環境をいつも捜し求めています。彼らはこの世の雑草や悪天候にさらされると生きていけないのです。本当はサタンを縛ることは防衛の手段ではなく、サタンの分捕り品を取り返すためなのです。ですから私たちはサタンを縛るだけではなく、私たちがサタンの言葉に共鳴してしまう原因を見つけて対処しなければなりません。 2.反応しないように自制する これがもう一つの解決手段です。もし私のギターが空中の「E」 の音に共鳴し始めたら、指で弦を押さえて音を止めることができます。これは自制心を働かせることと言っていいでしょう。多くのクリスチャンはサタンを縛ることと、この自制心を働かせることの二つのレベルで生きています。自分の肉が共鳴して振動し始めると自分が誘惑されていことを感じます。そのとき、それを掴んで振動が止まるまでコントロールするのです。 誘惑が来ると自制をして、また次の誘惑が来ると自制する、という非常に惨めな生き方です。確かに私たちは自制をしなければなりませんが、このような生き方は聖霊による生き方ではありません。私たちは「聖霊により肉の働きに死ぬ」ようにと召されています。古い自分をコントロールするだけではいけないのです。キリストによる新しい命が古いものにとって代わらねばなりません。 3.新しい音―新しい命 三番目の、そしてもっとも効果的に共鳴を止める方法は、弦の調律を変えることです。私のギターの弦を「E」 ではなく「C」 にするならば、空中で「E」 の音が鳴っていても、ギターの弦は少しも振動しません。霊的に当てはめれば、私たちが新しい命に入るということです。新しい命に入ったクリスチャンは、周りに何が起こっても、それに影響を受けることなく生きることができるのです。 私が始めてインドに行ったときのことを思い出します。行く前に、インドには悪霊の力が非常に強く働いていると警告されました。しかし、私はインドの人々に対する神の愛を強烈に体験していたので、インドにあった偶像や悪霊は、私にとっては何のかかわりもないものでした。少しも私に影響力を持ってはいなかったのです。ただ神の愛だけが私を動かしました。私のたましいの中には新しい音が響いていたのです。 ヨハネ14:30 「わたしは、もう、あなたがたに多くは話すまい。この世を支配する者が来るからです。彼はわたしに対して何もすることはできません。」 (終わり ) トップページへ
by walkwithgod
| 2006-12-20 04:01
| アメリカからのメッセージ
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